日暮里駅で、母と待ち合わせ。
 16時50分に待ち合わせたのに、母は16時に来てずっと待っていたそうだ。
 16時半に着いて、「ちょっと早すぎたな〜」と思っていたのに、すでにいたので、ちょっとびっくり。
 母は、人生初海外。
 娘が連れて行ってくれる〜と、とてもうれしそう。
 喜んでもらえて、娘もうれしい。
 うれしい。………けど! めちゃ不安!
 今までは、わたしがとんちんかんなことをしても、同行の友人に何とかフォローしてもらって事なきを得ていたのだが、今回は、それがまったく期待できない!
 一人で行くよりも大変なことは明らかだ。
 と、飛行機ではしゃぐ母を見ながらわたしは思った。

 まず、一番の心配は、言葉。
 英語、しゃべれないからね。でも、がんばらなくちゃ。 
 ……が。
 がんばる必要は、全くなかったっすね。
 
 右を見ても、左を見ても、日本人ばかり!
 ここは沖縄? って思ったぞ。沖縄行ったことないけど、沖縄と変わらないんじゃないかな?
 海、きれい。暑い。地元民同士の言葉はちょっと分からない。
 これって、沖縄も一緒だよね?
 沖縄の人同士の会話を聞いたことがあるけど、同じ日本語とは思えないほど分からなかったし。
 看板も、ほとんどに日本語表記あり。
 しかも、タイやバリで見たような怪しい日本語ではない。
 ちゃんとした日本語。
 レストランなどに行って、日本語を話さない人がいても、話さないだけで、こっちの言っていることはほとんど分かっているようだし。
 
 …なんか。
 海外旅行に「異邦人感」を求めているわたしとしては、ちょっぴりがっかり。
 いや、それならグアムなどという「日本人用の観光地」に行くほうが間違っているんだけど。

 がっかりしたことは確かだけど、旅行としては、めちゃ楽しかったです。

 グアムのホテルに着いたのが夜中の2時。
 次の日はオプショナルのビーチツアーに出かけるので、早めに寝なきゃ…と、思いながら、なぜかNHKで「爆笑オンエアバトル」を見てしまう。
 海外に行っても、毎回NHKを見るくせ、なんとかしなくちゃね。どうでもいいけど。

 朝、7時半起床。
 寝たのは3時なのに、こんな時間に起きれるなんて、わたしにしては快挙!
 母と連れ立って、朝食を食べに外に出る。
 
 朝のグアムは、すごく静かだった。
 …朝食を食べようにも、開いている店がない!!
 一時間くらい歩き回ったが、店がないので、仕方なくセブンイレブンでハンバーガーとコーラを買って、近くのベンチて座って食べる。
 ハンバーガー。味がない。ケチャップをつけて、何とか半分食べる。
 暑い。
 直射日光で、肌の表面がじりじり焼けている感じがする。
 なんか、南国に来た!!って気がして、ちょっと気持ちいい。

 10時集合で、ビーチツアーへ出発。
 ビーチについて、まずはジェットスキー。
 実は、わたしは大変に水が怖い。カナヅチなせいであろうか。
 足が着くところなら大丈夫だけど、足が着かなくなると、とたんにパニックになる。
 足が着かないところに行くのもいやだ。
 なのに、ジェットスキー。
 絶対にひっくり返らないって保証はないじゃない? 怖いよ!
 その予想は当たってかどうだか、母が運転するジェットスキーは、最初、すごくグラグラして、今にも倒れそうだった。
 なんで!? おかあちゃん、スクーターの運転うまいじゃない! 信用してたのに!!
 半分パニックになっていたが、母は楽しそうなので、いまさらやめるわけにもいかず、がっしり母ちゃんの太いウエストに掴まっていた。
 え? 何で自分で運転しないのかって?
 スクーターの免許をの試験に受かったはいいけど、その後の実地研修でめちゃめちゃな運転をして教習所のお兄さんに「免許はあげるけど、あなたは運転しないほうがいいよ」と言わしめた運転技術のわたしに、ジェットスキー運転なんて、無理!
 自転車でさえ、たまにこけるのに。
 そうこうしながらも、5分も経つころには、母の運転は格段にうまくなっており、グラグラすることも、コースアウトすることもなくなって、わたしも楽しくなっていた。
 ああ、よかった。

 次は、バナナボート。
 これは、マジで怖かった。
 だって、わたしたちの前のグループが、豪快にこけていたから。
 かなり震えた。やめたくなった。怖すぎる。
 ライフジャケットを着ているといって、死なない保障がどこにある!?
 しかも、今回は旅行会社の担当の手違いで、海外旅行保険の証書をもらっていないのに!
 と、心配したけど、まあ、やってみれば何のこともなく、楽しくできました。コケもしなかったし。必死でボートにへばりついたけど。

 で、次が、メインイベント。
 母が、前からやってみたいといっていた、シーウォーカー。
 実は、わたしは以前からずっと、スキューバダイビングをやってみたくて、マレーシアの島に行ったとき、体験ダイビングをやったのだ。
 いや、間違い。
 体験ダイビングをやろうとして、申し込んで、海まで行って、練習中に怖くてリタイヤしたのだ!
 海中世界にすごく興味があって。
 友人と二人で申し込んだんだけど。
 怖くて、わたし一人、リタイヤ。友人は、海中世界を楽しんできました。わたしは、船の上でお留守番。
 何が怖いって、自分でもよく分からないんだけど、とにかく、水に頭までもぐったら、今日に胸が苦しくなって、息が詰まって。
 がんばって、ゆっくり息をしても、全然空気が吸えない。
 酸素ボンベはちゃんと咥えているのに。
 このままでは、友人やインストラクターに迷惑をかける!
 と、思ったので、リタイヤをしたのでした。もちろん、料金は払いましたよ。ガックシ。
 そのわたしが、再び海中世界にチャレンジ!
 でも、今回の「シーウォーカー」は、ちっちゃな子供やお年寄りでもできるってくらい、簡単で、怖くないものらしいので、きっと、大丈夫。
 大丈夫。
 大丈夫……だよね!?

 順番が回ってきた。
 ゆっくり、ゆっくり階段を下りて海中に入っていく。
 一段降りるごとに、耳抜き。
 ゆっくり降りると、係りの人が抱きかかえてくれて、海中のバーに掴まらせてくれる。
 怖くない。
 大丈夫。
 海中の世界は、とてもきれいだった。
 魚がたくさん。
 母も、すごく感激していた。
 ああ、いつの日か、水恐怖症を克服して、スキューバダイビングを!!
 この、海中世界に、今一度!!
 心に誓った神無月ひろでした。

 ビーチツアーから帰ってきて、ふらりと外に出た。
 とりあえず、食事と、できたら射撃をしようか、と。
 それにしても、グアムは、実弾射撃場が多い! さすがアメリカ! ホテルの周りなんて、100メートルに1件はあったよ。
 少しまわって、一番大きな射撃場に入った。
 んで、38口径? ってのを24発撃った。20ドル。
 撃った的の紙をくれて、添削もしてくれてこの値段だから、割と安いんじゃないかな? ホテルで見た射撃ツアーの料金は35ドルだったし。
 前にタイに行ったときに軍隊で銃を撃たせてもらったことがあるけど、その時は軍人さんがしっかり後ろについていてくれて、弾を込めるのも全部やってくれたので、今回、自分で弾を込めたりするのがすごく怖かった。
 でも、わたしの射撃脳ではなかなかのもので、しっかり的の真ん中に当たっていた。わたしって、天才?
 射撃場を出た後、レストランで食事をして、軽く買い物をして帰宅(って言ってもホテルだけど)。
 明日もあるんだから、今日は早く寝よう、と言って、11時くらいに寝た。
 
 次の日。
 起きたら1時だった。13時。昼過ぎね。
 をいをいをい!
 14時間睡眠なんて、普段の生活でだってなかなかやばいのに、旅行先で寝るなよ! ただでさえ、滞在時間が短いのに!!
 と、自分を責めても仕方がない。
 しっかり起きていて「あぐり」を見ていた母をせかして遊びに出かける。
プラネットハリウッド」で、軽食を取って、「ゲームワークス」という巨大ゲームセンターへ。
 一日遊び放題で、一人35ドル。
 ちょっと高いなーと思ったけど、ハードなアトラクションも、ビデオゲームも全部できるので、結構よかった。
 なんだっけ。日本にある、ゾンビを撃つゲーム。母と二人でコンテニューしまくって何とか3面?まで行った。20回くらいコンテニューしちゃった。コンテニューしまくり…って、射撃の天才じゃなかったのかよ…。
 日本ではやったことのなかったDDRも何度もやった。15回くらい。
 これで、元は取ったね。「元を取った」気にならないと、フリーパス券って買えないよね。それってわたしが貧乏性だからなのかな?
 そんなことないはず。みんなそうに決まってる。
 ゲーム自体は、日本にもあるものばかりだったので、グアムに着てまでやることだったかどうかは、ちょっと疑問だけど、単純に楽しめたので、よかったと思ってる。
 母も楽しそうだったし。
 程よく遊んだところで、「ハードロックカフェ」で夕ご飯。
 今まで行ったアジア方面と比べても仕方ないのは分かっているんだけど。
 物価が高い! 食事代もめちゃめちゃ高い! ここはやっぱり観光地料金なんだろうな…ってことを考えると、日本と同じくらい? 日本より高く感じるけど、日本国内だって、観光地は高いしね。
 なので、一番安いハンバーガーとフィッシュフライとワインを頼む。
 周りを見ると、みんな、信じられないくらいの食べ物を注文している。
 値段もすごいが、量もすごい。多い。多すぎるよ。
 一人前が、二人前ある。周りの人は、みんな半分以上残している。もったいない。
 わたしたちが頼んだハンバーガーも、でかかった。でも、がんばって食べた。もったいないから。
 ハードロックカフェとお母さん。にぎやか過ぎて嫌がるかな? と、思ったけど、母ははしゃいでいた。

 食事を終えて、再び買い物へ。
 迷うのが、お土産。
 買うのは楽しいけど、お土産って、ホント難しい。
 もらってうれしいものって、なかなかないからね。
 いろいろ見ていると、買いたいものはたくさんになってくる。
 でも、ちょっと考えて。これをもらった人は、喜ぶと思う? それに、ちゃんとその人に渡せる? タイミングが合わなくって、渡せなかったりしない? そうしたら、どうするの?
 で、考えた結果。
 マカダミアナッツチョコを大量に買いました。
 うわあ、なんだか恥ずかしい!!
 でも、でもね! なんだかんだ言って、マカダミアナッツチョコって、美味しいじゃない? わたし、一週間に一度は買うよ? 198円のやつ。
 ナッツチョコ、もらったらうれしいもん! きっと、みんなもチョコ好きなはず!
 本人は好きじゃなくても、家族に一人は好きな人がいるはず。絶対無駄にはならない。…よね?
 何より、渡しそびれたり、相手がチョコ嫌いだったら、わたしが自分で食べればいいし。ほーら、無駄にならない。って言うか、有意義。
 
 ホテルに帰ったら、11時になっていた。
 実は、ホテルのチェックアウトが午前3時15分。で、ホテル出発が3時半。
 一度寝たら、絶対起きれない。なので、寝ない。
 実は、そのために今日はたっぷり寝ていたのだ(・・・?)。
 もう少し外で遊んでいてもよかったんだけど、お母さんが疲れているように見えたので、ホテルで休むことにしたのだ。
 テレビをガチャガチャやっていたら、ビデオが観られるようなので、ちょうど観たかった「スパイダーマン2」と「Xmen2」を見て、時間をつぶした。
 これが、後に大変な悲劇を生むことになろうとは……。
 
 ビデオを観た後、絵葉書を一枚書いて、荷物の整理をしていたら、時間になったので、ロビーへ向かって、チェックアウトをした。
 …と、そのとき!
 なんだかよく分からないけど、30ドル弱請求された!
 ビデオが有料だったのだ! ちくしょう。有料と知っていたら、観なかったのに! いや、有料でもいいけど、30ドルは高すぎじゃないっすか?
 初期のレンタルビデオだって、一泊二日で500円だったのに! 今は、新作だって360円なのに!!
 ま、観てしまったものは仕方がない。ビデオ代とエアメール代を出して、チェックアウト。

 空港では、出国手続きが大変だった。
 いや、手続き自体は大変ではないんだけど、荷物の検査が厳しい。
 3人に1人は、トランクを開けて事細かに調べられていた。
 紅茶の缶まで開けて調べられていた。
 やばい。
 やばすぎる。
 わたしはトランクではなく、リュックタイプでカーとが付いているバックを持ってきていた。
 荷物をぎゅうぎゅうに詰めたので、一度あけたらまた詰め直すのは用意ではないだろう。やばい。
 でも、もっとやばいことに………。

 …………使用済みの下着、そのまんまぶっこんであるんだよ!!

 ダメ。
 それだけは、ダメ。
 見られたら、お嫁に行けない!
 見られなかったらいけるのか、という突っ込みはおいておいて。
 とにかく、やばい。

 と、ドキドキしていたら、わたしと母の荷物は、何とかオッケー。
 ああ、よかった…。
 海に入る前よりもドキドキした。
 
 まあ、そんなわけで、無事帰国。
 期間的にも物足りないところはあったけど、わたしも楽しかったしね母も喜んでくれた。
 財布は痛いけど、これほどうれしいことはない。
 よかったよかった。
 
 ただ、今回の旅行で気づいたのが、母はやや老眼になっており、耳も以前より遠くなっていたこと。
 まだ52歳だから、若いと思っていたんだけど…。
 知らないうちに、親は歳をとっている(もちろんわたしも歳をとっている…)。
 
 一番の親孝行は、親より先に死なないこと。
 でも、それはもちろん大切だけど、生きているうちに、もっと喜ばせてあげたい。
 若いときに、いろいろと親不孝をした分だけでも。
 で、母の一番の望みは「孫の顔を見ること」なのだそうだけど、そればかりはわたしひとりで何とかなることじゃないので、しばらく置いておくことにして。
 また、どこかに連れて行きたい。
 もちろん、お母ちゃんがが喜ぶなら、だけどね。


機内食。
なぜかいつも写真にとってしまう。
わりと美味しかったけど、
ホイルに包まれたパンが脂っこかった。

朝食の風景。

バキューン。

日本では恥ずかしいしお金がかかし
恥ずかしいから
できなかったけど、
ここでなら恥ずかしくない!
 

ハードロックカフェ。
よく見ないと分からないけど、
車が飛び出してます。
落ちてはこないだろうけど、ちと怖い。

かぶりついてます。
でかいハンバーガー。